北鎌倉隧道の安全性調査「最終」報告をどう読む?

2015年10月10日 12時45分 | カテゴリー: まちづくり

北鎌倉隧道開削の補正予算案が審査されない状況が続く鎌倉市議会
 鎌倉市議会の9月定例会は、予防接種において使用期限切れワクチン使用などの誤接種があった実態と業務委託の不透明さが一般質問で明るみに出たことで918日から中断し、事実関係の調査に時間を要するため1020日まで再開されません。
 9月定例会の議案では、JR北鎌倉駅沿いの「北鎌倉隧道」の開削工事(JR東日本へ支払う工事負担金を含む)の経費として82百万円の補正予算案があがっていますが、会期延長に伴いペンディングの状態です。
 市長は、820日に「安全対策は開削工法で実施する」と決裁しました。818日付で業務委託先の一般社団法人日本トンネル技術協会(以下、協会)から提出された「中間報告書」を受けての決裁でした。
 このホームページの821日付の記事にも書きましたが、協会は、安全対策の工法を1つに絞った形ではなく、トンネルの形状を残した補強案と開削案の両案を併記する形で示しました。そのうちの開削案を選択した理由として、市側は、「補強案でも外観は人工的なものとなり、景観の保全にならず、一部素掘りのまま残すことで将来の安全性に不安が残り、点検・維持管理費のコストもかさむ。一方、開削案ではトンネルと上部の山は残らないが、周辺景観と調和する工法の選択の幅がある」などをあげました。
 私は、821日の建設常任員会協議会で、「補強案のイメージ図が人工的外観を過度に強調したものになっていないか」等、番外で指摘し、ホームページにも補正予算案上程ありきの大急ぎの決定であると書きました。

「最終」報告書を情報公開請求
 協会への業務委託の期限は831日。この期限をもって最終的な報告書が提出された時点で、何らかの形で議会にも報告がされるものと思っていましたが、一向にされません。そこで、自分の一般質問が終わって一息ついた97日に情報公開請求を行いました。請求文書は、「平成27年度 北鎌倉隧道安全性検証等業務報告書及び業務履行報告書」です。中間報告書には、業務履行報告書はついていませんでした。公開された文書を見ると、この業務履行報告書の中に首をかしげざるを得ない記載が散見されました。
 私は市が「協会に北鎌倉隧道の安全性と整備方針の調査・検討を業務委託をする」と言明した時点で、専門性の高い協会が第三者的に下す判断であるなら、保全(補強)にしろ開削にしろ、それに従うことで方向性を決めるしかない、と考えていました。しかし、上述のとおり、協会は安全対策を両案併記の形で示し、それを受けた市の開削決定は、決定理由の説明が不十分でした。さらに、業務履行報告書を読んで、問題はそれに止まらないと考えるようになりました。そもそもの協会による検証業務とその報告において、第三者性(公平性)が保たれていないのではないか、という疑義です。

文書質問への答弁はいかに
 今年度、議会基本条例が施行したことで、緊急を要する事案等が発生した場合、議員は会期の内外にかかわらず市長等に対して文書による質問ができるようになりました(同条例第7条)。   
 そこで、105日付で「北鎌倉隧道安全性検証等業務報告書に関する質問主意書」を議長に提出しました。北鎌倉隧道安全性検証等業務報告書に関する質問主意書 2015.10.5
     議会基本条例の逐条解説では、市長等からの答弁は、2週間以内を目安とするとされており、現在答弁を待っているところです。(質問主意書は下線部をクリックすると見られます。)