鎌倉ロードプライシング~法制度面での課題は今後クリアされるのか?

2016年2月5日 00時50分 | カテゴリー: 交通政策

2015年度最初の検討委員会
2月4日、第10回鎌倉市交通計画検討委員会を傍聴しました。昨年3月に第9回が開催されて以来10ヵ月超ぶりの開催です。但し、同委員会の下に置かれた専門部会は、昨年8月と11月に計3回開催されて、交通市民憲章(仮称)についての協議が行われました。
今年度はこの専門部会とは別に、(仮称)鎌倉ロードプライシングに特化した検討を行う「特別委員会」が設置されることになっていました。ロードプライシングは、ETCによる課金箇所を10箇所設けて課金(プライシング)することで、鎌倉地域に流入する自動車交通量を抑制して交通渋滞の解消を図るという構想です。実現すれば全国初となるものですが、法制度や補助制度の活用等に関する専門的課題をクリアするのは容易ではありません。そのため、鎌倉市は、学識経験者に加え、国交省、環境省、警察、県の関係者による特別委員会を設置する条例改正を行いました。
 特別委員会は当初、昨夏のスタートを見込んでいましたが、大幅に出遅れて1月20日にようやく第1回が開催されました。今回の検討委員会の主な議題は、この特別委員会の開催報告でした。

具体的な検討課題は山積み、検討はようやく緒に就いたところ
報告を受けた検討委員会の委員からは、検討委員会としてロードプライシングをやるべきとの結論で一致しているわけではない、という意見が出ました。特別委員会が主に法的な課題の整理・検討の場であることについて釘をさした発言であると受けとめました。
 特別委員会では、ロードプライシングの障壁となっている「道路無料公開の原則」について、「エリア(鎌倉地域)に入るための課金であって、道路通行の課金ではない」という意見や「一般廃棄物の自区内処理の原則に法的根拠がないのと同様に、道路法に道路無料公開の原則が明文化されているわけではない」という意見が出たとのことです。

 特別委員会の開催が年度終盤の1月20日になったことをどう考えるべきか?「時間はかかったが、国交省、環境省が検討のテーブルについてくれたのは大きな前進」と見るのと、「国交省、環境省に検討のテーブルについてもらうだけでも手間取ったのは、法的な整理が前途多難であることの表れ」と見るのとでは大違いです。特別委員会の会議録が公開されていない現時点では判断がつきませんが、検討課題が山積みであることは確かです。

委員会構成図

委員会構成図