住民監査請求―請求人、関係職員双方立ち会いの意見陳述に

2016年2月17日 00時40分 | カテゴリー: 行財政改革

2月16日、北鎌倉隧道の開削費用の予算執行の差止めを求める住民監査請求の請求人意見陳述を傍聴して、鎌倉市も「請求人、関係職員双方立ち会いの意見陳述の持ち方」を採用すべきだとの意を強めました。
住民監査請求は、市民が、「市長や市の職員等による違法または不当な公金の支出、財産の管理、契約の締結などの財務会計上の行為等がある」と考えるときに、監査委員に対し監査を求め、必要な措置を請求する制度です(地方自治法第242条)。請求は、監査請求書の提出により行われますが、同条6項には、監査委員は監査を行うにあたり、請求人に証拠の提出および陳述の機会を与えなければならないと規定されています。

左手・陳述者席 右手前・傍聴者席(18席も用意されていました)

左手・陳述者席 右手前・傍聴者席(18席も用意されていました)

陳述日程の公表がない鎌倉市
私はかつて、所属していた市民団体で横浜市や神奈川県に対して住民監査請求を行い、自身も意見陳述をしたことがあり、また傍聴も度々経験しました。
しかし、鎌倉市で監査委員による請求人陳述の聴取を傍聴したのは、今回が初めてでした。鎌倉市では、陳述の日程をホームページ等で公表していないため、何を問題にした住民監査請求が起こされていて、請求人の意見陳述がいつ行われるのか知る術がなかったためです。今回の日程を知ったのは、請求を行った市民団体が傍聴を広く呼びかけたことによります。

監査委員からの質問は原則なし?
監査事務局に確認したところ、鎌倉市では、請求人の意見陳述は全体で1時間を目安としており、陳述者数の定めはありませんが、1人最長20分とされているとのことです(今日は3人が20分ずつ陳述しましたが、10分ずつ数人でもよいし、1人が20分、他の人が5分ずつでもよい)。
監査委員から陳述者にいくつか質問があると予想していたので、3人目の陳述が終わって代表監査委員が、「これで聴取を終わります」と告げたのには驚きました。これが鎌倉市では普通のことだと聞かされて、さらに驚きました。陳述は監査請求書の請求内容を補足するもので、陳述内容に関して確認しなければならないと監査委員が判断しなければ質問は行われない、という当たり前と言えば当たり前の理由によるようですが、県や横浜市の意見陳述では、必ず監査委員が質問をしていました。

10年以上前から請求人、関係職員双方立ち会いがトレンドになっているのだが…
さらに言えば、2002年の地方自治法の改正以降、監査委員による「請求人の陳述の聴取」と「関係職員の陳述の聴取」を、日程調整の上、双方立会いのもとに行う自治体が増えています。  私が経験した横浜市監査委員の陳述聴取では、①請求人の陳述→②監査委員による請求人への質疑―(陳述者席入替え)―③関係職員の陳述→④監査委員による関係職員への質疑→⑤請求人が関係職員の陳述を聞いた感想を開陳 といった手順で進むものでした。
この手順で行われれば、陳述者、傍聴者は、行政側との見解の相違点や監査委員の問題意識を確認することができます。公開度の高い監査のプロセスだと言えます。(ちなみに、⑤のパートが用意されていることが陳述者、傍聴者に好評。)

この記事をまとめるに当たって、ずっと以前(2007年11月)に書いた神奈川県監査委員による陳述聴取の「傍聴記」を引っ張り出してみました。(こちらをクリック 県監査委員 陳述聴取「傍聴記」(2007) これから8年も経っているのに、鎌倉市は昔ながらのやり方を踏襲しているということです。

12月議会の一般質問では、「オープンガバメントを目指そう」と提案しましたが、監査委員の陳述聴取のやり方を変えることも、その一環だと思います。