鎌倉消防署 腰越出張所―津波避難ビル機能を備えた消防拠点

2017年3月5日 00時37分 | カテゴリー: 防災

2年4か月の工期と約3億7千万円の工事費を要した鎌倉消防署腰越出張所の改築工事が完了し、3月1日から新庁舎での業務が始まりました。
所属の総務常任委員会では業務開始前の2月21日に視察させていただいていますが、内覧会(3月4,5日)に合わせて再訪しました。IMG_20170304_121227

 

新庁舎は、鉄筋コンクリート造の3階建(延べ面積632.99㎡)で、1階は消防署の車庫、多目的室、消防分団の車庫、2階は消防署の事務室、待機室、食堂、厨房、消防分団の待機室、3階は消防署の仮眠室、防災備蓄倉庫という配置です。

外壁はコンクリート打放しの上にフッソ樹脂塗装。耐浪性を持たせるため壁が厚い。

外壁はコンクリート打放しの上にフッソ樹脂塗装。耐浪性を持たせるため壁が厚い。

当該地は、津波の想定浸水範囲内にあり、相模トラフ沿いの海溝型地震の浸水予想は2~3m。2階のフロアまでは達しないという想定で、備蓄倉庫は3階に設けられています。

写真のとおり、庁舎の外観を特徴づけているのは、約220mに及ぶ外周のスロープです。
このスロープにより、車椅子でも屋上に避難できる構造になっており、屋上は、津波来襲時に約380人が避難できるスペースとなっています。
また、電源設備も屋上に設置されています。
津波避難ビル機能を持たせた消防庁舎は全国的にも前例がなく、問合わせが多く寄せられているそうです。

車椅子で無理なくカーブを切れるスロープ

車椅子で無理なくカーブを切れるスロープ

1出張所ではありますが、消防という人命を守る仕事の職場環境が整えられたことは喜ばしく、また一目でわかる津波避難ビルとして地域に安心感をもたらす庁舎であると感じました。

一方、少し離れたエリアの住民の方からは、大地震の際に腰越出張所まで避難する安全なルートが確保されていないとの声も伺いました。せっかくできた拠点が発災時に役立つよう、課題として受け止めなくてはならないと思います。

屋上。円筒部分の上部も避難スペース。

屋上。円筒部分の上部も避難スペース。