本庁舎整備~鎌倉市は何を決め、何をこれから検討するのか

2018年6月20日 00時07分 | カテゴリー: 活動報告

6月14日~20日6日間、鎌倉市議会6月定例会の一般質問が行われています。
20人の質問者のうち、私を含む数名が広報かまくら5月1日号の「本庁舎は深沢地域整備事業用地に移転します」の記事に触れています。
私の質問のうち、まずその部分だけ抜粋して紹介します。

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2月の総務常任委員会で明示を要請
2月定例会の総務常任委員会では、3月中に公的不動産利活用推進方針を策定することについて報告を受けました。
その際私は、「行政として利活用推進方針を策定することにより、何を決めたことになるのか?『こういう利活用が考えられます、こういう手法があります』という情報が沢山載っているが、何を決めて、何がこれからの検討に付されるものなのか、もっと明確に示す必要がある」
と発言しました。

議会は、2月定例会で本庁舎等整備等基本構想の策定を支援する業務委託料、本庁舎等整備委員会設置のための委員報酬等の関連経費を含む2018年度予算を議決します。
一方、利活用推進方針は議決事項ではありません。常任委員会では、行政として決める以上、決めた内容を市民にわかりやすく示す必要があると申し上げたつもりです。

広報かまくら5月1日号の反響
広報かまくら5月1日号は、市として決めたこととこれから検討していくことを色分けして記載し、わかりやすく示そうとしていることが伝わりました。
この紙面に対し、唐突感を抱いた市民が少なからずいらしたようです。
市が進めていることを知らなかったという意味では、2017年度に行った「公的不動産の利活用推進」の検討が、本庁舎の移転に関わるものだということが十分に伝わっていなかったのが大きいと思います。
「え、まさか移転!移転なんて認められない」という拒絶の意味での唐突感であるとしたら、市が深沢移転の方針を決めたということを、曖昧にせずに知っていただくことの必要性がいっそう大きかったと言うことになります。

『広報かまくら』の4月15日号には、『本庁舎の移転先が決定』という見出しのお知らせ記事で 市では、3月に策定した「鎌倉市公的不動産利活用推進方針」で、本庁舎の移転先を深沢地域整備事業用地に決定しました と書かれています。
「5月1日号でも同様の表現を繰り返すべきだった」という指摘もわからないではありませんが、行政として市民に知って頂かなくてはならないことを簡潔に示すことを優先したのは間違っていないと思います。
これまでも知らせてきたが伝わらなかった。ハッキリ書くことで反発の声も出てきたが、それに向き合うことが大切です。

議論のスタート地点を明らかにする
2月議会で、何についてどこまで決めたかをハッキリと示すべきと申しあげたのは、次にくる議論のスタート地点を明確にしなくてはならないと考えたからです。

鎌倉市は、2017年3月に「市役所本庁舎は移転により整備する」と決めました。
理由は一言でいえば、現在地での建替えは難しいということでした。
2018年3月に「移転先は深沢整備事業用地にする」と決めました。
理由を同様に一言でいえば、市が所有する土地で必要な床面積が確保できるのは深沢地域整備事業用地と梶原の野村総研跡地しかなく、2箇所のうちでは安全性、利便性、経済性の観点で、深沢が優位と結論付けたからです。
そして、今年度基本構想を策定するわけです。中身の議論に本格的に入る訳ですから非常に重要です。

市役所の位置を定める条例
市役所移転を進める場合、議会の議決事項としては「鎌倉市役所の位置を定める条例」の改正ということが出てきますが、それをどの時点で行うべきか、ということについては様々なパターンがあります。
例えば、横浜市は2017年8月に海寄りの北仲通での新庁舎建設工事に着工し、2020年度の完成を目指していますが、位置条例の改正はまだ行なわれていません(※注)
また、豊島区役所新庁舎整備では、2010年11月に新庁舎整備推進計画が策定され、その翌月に区役所の位置に関する条例が改正され、2011年に移転先にあった建物の解体工事が始まっています。

鎌倉市の場合、公的不動産利活用推進方針の策定という時点で位置条例の改正を行うということはありえません。
基本構想も基本計画も策定されていない時点では、移転整備の可否の判断はできません。
基本構想、基本計画、設計と進んでからというのが位置条例の改正のしかるべき時点であると思います。

一般質問で基本構想について質した理由
そして、それ以前においても、基本構想に納得できなければ基本設計策定のための予算に賛成しない等、議会が判断を示すタイミングが何度もあります。
基本構想の策定においては、市民意見を吸い上げながら丁寧に検討する中で、越えられない壁に突き当たるかもしれません。
その時は利活用推進方針に再び立ち戻ることもありうる…。基本構想は、それほどの重要性を持つと考えます。

(※注)横浜市の例規集で「市の事務所の位置に関する条例」
http://www.city.yokohama.lg.jp/ex/reiki/reiki_honbun/g202RG00000001.html
を調べたところ、市役所の位置が「横浜市中区港町1丁目1番地」となっていたので、このように述べましたが、実際は新庁舎整備基本計画策定後の2014年9月に条例改正されていたそうです。