未来都市を目指す鎌倉は、市役所現在地にシェアオフィス?!

2018年7月28日 17時24分 | カテゴリー: 活動報告

松尾市長は、昨年の市長選のマニフェストで
「政府の提唱するソサエティ 5.0 を迎え、次世代の IT 産業が急激な成長を果たします。鎌倉市も都市としての競争力を付けるために、さらには将来の子供達のために、IT 産業の誘致や 起業を積極的に図り、シェアオフィスも官民連携で拡充します」と言っています。

内閣府や総務省が、「自治体はこのように頑張ってほしい」と考える方向性をそのままなぞり、特定の分野にばかり「前のめり」になっているように思えてなりません。
行政改革ではICT(AI、IoT、RPA等々)を駆使して省人化をはかるとのことですが、市役所組織についてはひとまずおき、鎌倉市の新たな自治体象がここのところ続けて3様示されたので、そのことについて書きます。

SDGs 未来都市
6月15日、鎌倉市が提案した『持続可能な都市経営「SDGs未来都市かまくら」の創造』が、国から「SDGs未来都市」および「自治体SDGsモデル事業」(全国で10都市)に選定されました。https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/keiki/sdgs-sentei20180615.html

神奈川ネットは、SDGsの理念そのものに反対するものではありません。
しかし、市の基本計画への反映という、市政の根幹に関わることであるにもかかわらず、国への提案を取りまとめた経緯が不明であることは看過できず、6月議会において、SDGs取組み関連経費の補正予算案に反対しました。(詳細はコチラ SDGsにかかる補正予算に対する反対討論 )

また、市の提案では、「先行モデルとして、歴史的建造物を活用し、経済(働く)・社会(交流)・環境(歴史と文化の継承)のSDGs好循環モデルを創出…」ということが掲げられており、この歴史的建造物は、具体的には市が寄付を受けた西御門の旧村上邸であるとのことです。旧村上邸の官民連携での利活用は進めるべきですが、シェアオフィスに「前のめり」は御免です。

Fab City(ファブ・シティ)
7月11日~13日にパリで開催されたFab City サミットで、鎌倉市が日本の自治体で初めて、「Fab Lab」活動の世界的なネットワークに参加する宣言をしました。

「Fab Lab」(ファブラボ)とは、3D プリンター・3D スキャナー・レーザーカッターなどのデジタル機器の工作ツールを備えた、市民が発明を起こすことを目的とした地域工房で、鎌倉市内に民間のFab Labがあるので、市として宣言をしたのだそうです。
Fab Labの中には、鎌倉市から企業活動拠点整備事業の補助金をもらって高額の工作ツールを備えたところがあります。
一体どこまで肩入れをするつもりなのか…(嘆息)。

テレワーク推進都市
テレワーク(tele = 離れた所)とは、ICTを活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方を指し、自宅を就業場所とする在宅勤務、いつでもどこでも仕事が可能な状態であるモバイルワーク、サテライトオフィス等を活用した施設利用型勤務などがあるとのことです。(日本テレワーク協会 HP)

鎌倉市は、若い世代の移住や起業促進が見込めるとしてテレワークの普及をはかり、民間企業との連携による「鎌倉テレワーク・ライフスタイル研究会」の発足を11月に予定しています。
7月25日にはその準備会が鶴ケ岡会館で開かれ、80社超の企業が集まったとのことです。
新聞報道によれば、市役所を深沢に移転させた跡地(御成町の市役所現在地)や前述の旧村上邸を活用した交流型コワーキングスペース導入を検討課題にしていくという話も出たそうです。

テレワークを民間が進めることにはとやかく言うつもりはありません。
しかし、市役所現在地にコワーキングスペースやシェアオフィスを整備するなどということは話は別で、安易に検討課題にするべきではないと思います。

市は、御成の現在地に、現本庁舎1階の窓口機能程度の行政機能を残し、同時に、周辺公共施設の図書館、ホール、集会室などの機能の集約化をはかるとしています。その方針でいくのであれば、公共部分に十分なスペースを確保し、質的にも高い施設整備を目指すべきです。

民間部分のスペースの方が公共部分よりも大きいようなシミュレーション(←昨年度検討資料)、しかもシェアオフィスを整備…ということでは、一体どちらを向いて市は仕事をしているのか?!…声を荒げたくなります。