藤沢市役所を見学しました

2018年10月31日 22時11分 | カテゴリー: 活動報告

先週、総務常任委員会で高知県黒潮町と四万十市の庁舎を視察したのに引き続き、10月30日、お隣の藤沢市役所を、神奈川ネットの仲間と共に見学しました。

藤沢駅の北口を出て歩道橋に立つと、至近の距離に新庁舎の大きな建物(地上10階、地下1階)が見えます。
1951年から市役所があった敷地に建て替えられることになり、2015年9月~17年12月の2年余の工期を経て、2018年1月に供用開始となりました。

◆◆各フロアを見学して◆◆
昨年12月の新庁舎内覧会パンフレットに掲載されている庁舎の5つのコンセプトを確認しながら各階を見学しました。

1 市民が利用しやすい、機能的・効率的な庁舎
・市民利用の多い窓口が、1~4階の低層階に集約され、各課の標示もわかりやすい。各階に待合ロビーがあるのも、来庁者には便利。(写真①②)
・子ども連れの来庁者のためのキッズコーナー(一時預かり所・1階)、キッズスペース(3階・写真③)、授乳室2箇所がある。

①4階フロア(納税課)※左側が待合ロビー

②2階フロア(地域包括ケアシステム推進課)

③3階キッズコーナー 安立議員と。

2 市民に親しまれ交流を生み出して、市民が愛着をもてる庁舎
・9階展望デッキ・市民ロビー、5階市民ラウンジ、屋上庭園、1階エントランス・ラウンジなど、市民が集ったり、くつろげるスペースが何箇所もある。
静かな9階の市民ロビーでは学生が勉強をしていた。(写真④⑤)
・5階には市民利用会議室が6室あり、生涯学習センター機能も。

④5階 屋上庭園

⑤エントランス・ラウンジ

 3 災害時には拠点となり、防災機能を備えた安全・安心を支える庁舎
・免震構造(積層ゴムと鉛プラグを一体化した免震装置、オイルダンパー等の装置を併用)を採用して耐震性を確保
・災害対策本部室を、7階の危機管理課・防災政策課に隣接して設置
・ホバリングスペース、非常用発電設備、防災倉庫、井戸等の設置(⑥⑦)

⑥地下1階 防災倉庫

⑦9階のラウンジの災害時対応自販機

4 ユニバーサルデザインの人に優しい庁舎
・窓口にローカウンターを設置、多目的トイレ、車いす使用者等駐車場
・階段の手すりには点字の刻印も

5 環境に優しい庁舎
・アトリウム(中庭)を設けて自然採光・自然換気をはかる
・エントランスのサークルプラの屋根に太陽光パネル

全体として空間的なゆとりがあり、職員の執務スペースも基本的に来庁者から見えるオープンなスペースになっていました。
同時に、各階に壁で仕切られた職員休憩室・更衣室があり、働く環境への配慮もうかがわれました。

◆◆新庁舎整備のシンプルな経緯◆◆
現在、本庁舎整備が議論の的になっている鎌倉市と比べると、藤沢市の新庁舎整備は、大変シンプルな(異論が出ない)経緯をたどったように見受けられます。
それは、
(1) 新庁舎を整備しなければならないと誰もが認める状況があった
(2) 現在地での建替えが可能であった
(3) 上記2点があり、また庁舎整備基金が既に目標の積立額を達成していたこともあって、事業費190億円のうちの126億円を市債で賄うことが(市民にも、議会にも)認められた。
PPP(公民連携)をあてにせずに進められた。
ーということではないかと考えます((3)は保坂の推測)。

(1) については、庁舎が分棟化して不便であったことに加え、かねてから老朽化して強度に問題があるとされていた本館と東館が、東日本大震災後、耐震性不足から代替ビルへの移転を余儀なくされ、その賃料もかさむという、待ったなしの状況がありました。

(2) については、現在地は商業用地で、容積率400%、建ぺい率80%、日影規制なし、高度地区なしという敷地で、高層化により床面積を確保する建替えが可能でした。

(3) の市債については、新庁舎の基本設計策定時の広報に、
「市債は、新庁舎の費用負担を現在の市民だけでなく、将来の市民にも平等に負担していただくという考え方から、財源として活用していくが、市の財政規模に対する償還額の割合についての試算を行うことにより、将来にわたり健全な財政状況が堅持できることを確認している」とあります。
将来へのツケという負い目を感じさせない書き方です。
これには、人口増が今後も10年超にわたって見込まれること、庁舎整備基金が目標額の62億円(市債の規模の約半分)に達していたことが下支えになっていたのではないでしょうか。
鎌倉市の本庁舎整備基金は、2018年3月末現在、約5億円に過ぎません。