松尾市長の市政の舵取りを問題視して、新年度予算に反対

2019年3月26日 11時02分 | カテゴリー: 活動報告

3月22日、鎌倉市議会2月定例会の最終本会議が行われました。
2019年度一般会計予算は、多くの論点が指摘されましたが、賛成14、反対9で可決しました。
神奈川ネットは、次のような討論を行い、反対しました。

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一般会計予算に反対しますので、その理由を述べる討論と致します。

市長は予算案の提案説明の冒頭で、「平成31年度は、第3次鎌倉市総合計画第3期基本計画の最終年となります。第3期基本計画でめざした目標を実現するため、これらの取組をさらに充実させるとともに、市民の皆さまがいつまでも安心して、そして豊かさを実感できるまち鎌倉をめざし、都市経営を推進してまいります。」と述べられましたが、予算等審査特別委員会での審議を通して、市民が安心して豊かさを実感できる都市経営とはかけ離れた状況が明らかになりました。

行政の継続性と将来につながる安定性が厳しく問われるのは、ごみ処理施策です。2019年度予算に新焼却炉建設にかかる予算が盛り込まれていないのだから、予算全体の是非にかかわるものではない、という詭弁は通用しません。

1年前に市長は、「新焼却施設をつくることは行政計画であるが、地元との議論が平行線をたどっている状況があるので、逗子市・葉山町との広域連携での枠組みでの可燃ごみの処理にまで検討の幅を広げて、検討結果を2018年度末までに示す」と約束されました。今定例会の代表質問では、定例会の会期中に結論を示すべきであると申し上げましたが、結論を示せない理由についての説明はありませんでした。

その後の予算等審査特別委員会での市長および環境部長の答弁には大変驚きました。

1)広域連携による廃棄物処理の実施計画は素案の作成中であるが、素案公表のタイミングについては慎重な調整が必要で、3月末の公表は難しいことが3月7日開催の3首長の協議の中で確認された。

2)実施計画の策定は、いつまでとは明確には言えないが、2019年のうちには策定する

3)将来的な可燃ごみの処理をどうするかという選択肢としては、鎌倉市で焼却施設をつくるケース、広域連携の中で行っていくケース、自区外で行っていく場合のケースと3つの場合を検討・評価しており、経済性・環境面・安定性を踏まえて結果を出していく。

4)鎌倉市の将来的なごみ処理をどうするかという協議・検討をしてきた結果は3月中に議会に説明・報告する。

主として以上の4点ですが、3月中に公表されると考えられてきた広域連携による廃棄物処理の実施計画の策定期限がいつのまにか12月までに先送りされたことにまず驚きました。それを上回って驚き、呆れたのは、自区外で処理するという選択肢が市長の口から飛び出したことです。

2市1町の広域連携を超えた自区外処理は、自区内における環境面の負荷の軽減にはなっても、経済性・安定性において適うものとは到底考えられません。しかも、新焼却施設では議論が平行線、広域連携での調整も整わないというこの時点において突然飛び出したのですから、その場しのぎとしか言いようがありません。「いや、以前から検討の幅を広げるという中にあったのだ」ということであれば、今度は市民や議会を欺いていたことになります。

これまで、一般廃棄物処理施設建設の財源を確保するために設けた基金に、有料袋による歳入を積み立てるとして、ごみ収集・処理の有料化にあたって、新焼却施設の建設とセットで市民に協力をお願いしたという経緯があります。神奈川ネットは、特別委員会において、仮に新焼却施設をつくらない、という判断がされれば、有料袋の購入代金を負担してきた市民を裏切ることになると指摘しました。これに対し部長は、「ごみ有料化は、ごみの発生抑制という目的でおこなっており、いただいたお金を有効活用するということで基金に積立てているが、新焼却施設を作らなくなったとしても、新たに作らなくてはならない施設もある」と述べられました。

これもまた詭弁に他なりません。2014年9月の「廃棄物の有料化に関する補正予算等審査特別委員会」で、部長は自ら「有料化で入ってくるお金の使途は有効に活用していく、と市民の皆様に御説明している。新焼却施設の建設というのが約10年後に迫っているということもあり、今回、この積み立てを有効に活用していきたい」と答えていらっしゃいます。環境部長のこの間の御苦労は推察してあまりあるところです。部長にこのような答弁を余儀なくさせたのは、ひとえに松尾市長の責任です。

行政の継続性が問われると言う視点でもう一点付け足せば、今頃になって経済性・環境面・安定性を強調し、人口減少社会にあって大きな処理施設を自前で持たないことの意義を説くのはおかしいです。
防災の視点を取り入れて熱回収ができる焼却施設をつくる構想を策定した時点においても、人口減少社会に向かっていることは十分予想されていましたし、施設の処理能力も適切に判断したのではありませんでしたか。サーマルリサイクルということを打ち出したとき、議会からは戸惑いと反発の声があがり、環境部は懸命に説明をしていました。もっと遡れば、バイオマス処理施設が実現化が見通されるまでに至っていました。そうした積み重ねを、その場しのぎの判断により捨て去っていくわけですね。
今般、経済性・環境面・安定性という言葉を繰り返して、いつの間にか議論をすり替えることは許されるものではありません。

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討論の後半(2番目の論点)については、下の文面をクリックしてご覧ください。
2019一般会計予算 反対の論点2のサムネイル