村岡新駅、深沢地域整備事業~公表情報ではわからない水面下の動き

2019年4月14日 10時58分 | カテゴリー: 活動報告

(仮称)村岡新駅、深沢地域整備事業に関しては、市から様々な情報が提供されても、水面下の動きはわからず、疑心暗鬼にならざるを得ない状況です。
新駅と実現化施策について書きます。

新駅ありの一体施行での合意とは
昨年12月27日、県知事と鎌倉市、藤沢市の両市長は県庁で会見を開き、東海道線の大船-藤沢間に新駅を設置し、柏尾川を挟んだ鎌倉市深沢地区と藤沢市村岡地区の土地区画整理事業を一体的に行うことで正式に合意した、と発表しました。
会見で示された内容は、翌28日に開催された鎌倉市議会全員協議会で議会に説明されました。

160億円と試算される村岡新駅の整備については、
① 3県市は、村岡新駅(仮称)設置協議会を設立し、JR東日本に新駅設置を要望するとともに、戦略的新駅として整備費の負担を求めていく。
② 神奈川県の新駅設置費用の負担は3割を基本とする。
③ 藤沢市と鎌倉市の新駅設置費用の負担割合は5:5を基本とする。
④ 新駅設置の検討熟度を高めるため、3県市は、JR東日本に概略設計の実施を求めていく。
設計に要する費用は、3県市がそれぞれ 1/3 負担することを基本とする。
という内容(①~③は新駅の設置費用、④は概略設計の費用について)でした。

新駅設置費用は、
全体の3割を県が負担、残りの7割についてJR東日本に一部負担を求め、JR東日本の負担分を差し引いた額を鎌倉市と藤沢市で折半するという意味であるとのことです。
12月28日付の本サイトの記事では、「3県市でJR東日本に整備費の一部負担を求め、JRが応じた額を差し引いたうちの、3割を県が負担し、残り7割を両市で折半」と書きましたが、「県が全体の3割を負担」ということが3県市の合意であるそうです。

戦略的新駅でJRの負担割合は?
3県市は、その後1月18日にJR東日本に新駅設置の要望を行いました。
同社からは前向きのコメントがあったとされていますが、新駅設置費用の負担割合の話はまだ先のようです。

地元自治体の10割負担となる請願駅ではなく、まちづくりと一体的に整備する「戦略的新駅」とすることで、JR東日本がどのくらい負担することになるのでしょうか。
12月議会の建設常任委員会や前述の全員協議会では、戦略的新駅と位置づけたことでJRが費用負担を行う事例として、京葉線幕張新駅、川崎市の南武線小田栄駅の事例があげられていました。(総工費130億円の幕張新駅では、隣接するイオンモールが6分の3、千葉県・千葉市・JR東日本がそれぞれ6分の1ずつ負担。)

「新駅ありの一体施行」で行うことで国庫補助金の重点配分、保留地処分益の増額、また将来的な税収増などのメリットがあげられていますが、市外に設置される駅であるという事実は厳然としてあります。
また、幕張新駅で民間事業者(イオンモール)が5割を負担するのは、駅設置の一番の受益者であるからに他なりません。
村岡新駅でも、最も恩恵をこうむるところが最も多く負担すべきではないでしょうか(それは鎌倉市ではありません)。
3県市の合意形成が進み、JR東日本の前向きな感触が得られているとしても、新駅設置費用については、市民合意が大前提であることに変わりはありません。

 

深沢のまちづくり実現化施策
3月発行の「深沢まちづくりニュース第36号」には、3県市によるJR東日本への新駅設置要望(1月18日)の記事とともに、「深沢地区まちづくり方針実現化検討委員会」の開催報告が掲載されています。
https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/kyoten/documents/news36.pdf

委員会のでの検討内容の報告に
深沢地区で実施する施策の具体化に向けた検討にあたっては、本庁舎の深沢移転、村岡新駅設置の推進、SDGs未来都市に選定されたことなどの新たな要素を加味するとともに、県の施策(ヘルスケア・ニューフロンティア施策等)、周辺企業との連携、国の施策(Society5.0 、スーパーシティ構想等)の動向も視野に入れる
とあるのには、驚きます。

深沢地区まちづくり方針実現化検討委員会(2019.1.29)配付資料抜粋

コンセプトやイメージを盛り込み過ぎて、実現可能性が却って見えてきません。

いろいろな可能性を賑やかに並べ立てれば立てるほど、多くの企業が深沢のまちづくりに参入してくると考えているのでしょうか。
企業はもっと現実的なところを見てくると思います。
2016年度に実施された「深沢地域整備事業に係るサウンディング調査」で、参入に関心を示してきた民間事業者についての情報が、できる範囲で公開されていれば、状況把握の参考になります。しかし、それは公開されていません。
企業ヒアリングは今年2月にも実施されており、まちづくり計画部は一定程度の自信(?)を垣間見せていますが、自信の根拠を検証することはできません。

まちづくりニュースは、わかりやすくまとめられていますが、「本当のところはどうなの?」という疑問が拭われない状況が続いています。