北鎌倉隧道安全対策工法の説明会

9月22日の午前・午後の2回にわたって、北鎌倉隧道安全対策工法の基本設計についての説明会が、鎌倉市役所・講堂で開催されました。私が出席した午前の部の参加者は40名ほどでした。

鎌倉市が2017年度に日本トンネル技術協会に委託した「北鎌倉隧道安全対策検討業務委託」の報告書(概要版)が、2月28日の建設常任委員会で示されたことは、本サイトの3月7日付記事でも紹介しています。http://hosaka.kanagawanet.jp/blog/2019/03/07/2389/

この時の委員会では、小型自動車通行案・救急車通行案・歩行者のみ通行案の3案(トンネル計画)について、「関係地権者と話合い、また市民の意見を聞く会を開催して意見を聴取し、市の方で1案に絞り込む」との答弁がありました。


説明会を経てどう進む?
それから既に約7か月が経っています。
質疑の冒頭、本日の説明会の位置づけについて質したところ、
関係地権者に工法案を示して意見を伺う場は持った。今日の市民説明会でいただく意見も踏まえて、市として1案を選定し、詳細設計を行う。しかし、基本設計について地権者全員の合意を得ているわけではいない。詳細設計の段階で地権者の合意を得られるよう努め、工事に取りかかれるようにしたい
とのことでした。

地権者に対する説明会は、「市が工法を決めたら詳細設計に基づく工事の協議をする」と市の判断に任せているJR東日本を除く3地権者のうちの2地権者の出席を得て7月31日に行われました。
市費を投じて詳細設計をまとめても、地権者の合意を得られなければ、そこでまたストップします。地権者側の都合に合わせて日程を調整し、会ってお話しするために最大限の努力を続けてほしいです。

一致点を見出す努力
工法案については3月7日付けの記事でも触れました。3案のうち、救急車通行案が選ばれる可能性は低いですが、隧道の安全な通行確保ということで、3案共に
①現在の素掘りの隧道壁面を保存することができず(人工的な覆工構造)、
②また、不安定土塊の切土等によりトンネルの長さが現在よりも短くなり、
③かつ坑口部に人工構造物を設置するものになっています。
但し、景観への配慮として、修景対策(擬岩処理)、植生による緑化などを行い、なるべく従来の景観のイメージに近づけるとのことです。

地質調査結果概要図(「報告書」抜粋)

地質調査を行って隧道の脆弱な箇所のデータを収集した以上、それを軽視した工法は取れないでしょう。
安全対策(および住民の通行の確保)と景観保全(付随して文化財的価値の保全)の両立を目指し、地権者、市民の間で一致点を見出す努力を続けていかなくてはなりません。
報告書がまとまってから今日の説明会までに要した期間は長すぎました。
大変なことこそ後回しにせずに進めるよう望みます。