鎌倉だからできる!市民が主役のまちづくり~福祉

3年毎に改定が行われる護保険制度は、2015年の改定では、要支援1・2の訪問介護と通所介護が予防給付から外され、市町村が行う介護予防・日常生活支援総合事業に移行しました。

従来の専門の介護員によるサービスに加え、基準を緩和した人員配置や地域のボランティア等の活用で「多様なサービス」を提供するものだとされていますが、大半の自治体では、多様なサービスやその担い手の発掘は進まず、従来の介護予防給付並みのサービスの維持にとどまっています。

4月17日午後 鎌倉駅東口で元気に政策を訴える

この4月から総合事業を始める鎌倉市でも、同様の状況です。
2018年の次期改定に向けて、給付抑制の流れはより強まり、要介護1・2にまで及ぶと見られます。
国は市町村に対し、2025年度を目途に地域包括ケアシステムを構築するように求めています。高齢者が可能な限り、住み慣れた地域で自立した日常生活を営むことができるよう、医療、介護、介護予防、住まい、日常生活の支援が包括的に確保される体制を指します。
しかし、地域の福祉力を高めることは容易ではありません。
介護の担い手確保のために、介護職員の賃金の引上げ等に国は責任を持って取組むべきです。
鎌倉市では、地域包括支援センターは10ヵ所になりましたが、センターの機能の充実が求められます。また、医療と介護の連携を進めることも大きな課題になっています。
介護予防においては、高齢の方が集って様々な活動ができる場を地域の身近なところに作っていくことが望まれます。神奈川ネットでは、空家・空き店舗や自治・町内会館などを活用した地域の拠点づくりを提唱しています。
叫ばれて久しい市民参加型の福祉。
高齢化が急速に進む中で国が福祉の予算の抑制を図るのを下支えするという意味合いではなく、住み慣れた地域で暮らし続けるための福祉を、市民協働・市民参加で充実させていくという向き合い方が必要です。公と民の連携において行政がまさに力を注ぐべき分野ではないでしょうか。