武雄市からの回答待ち―自治体運営型通販サイト事業( 続報)
第3回の総務常任委員会協議会の開催日程は未定
鎌倉市が開設予定の「KAMAKURA sg」(鎌倉の名品・特産品等を紹介・販売する通販サイト)の構築と運営の業務委託をめぐる2度目の総務常任委員会協議会が10月22日に開かれました。業務委託先のF&Bホールディングス企業連合は任意組合として消費税を支払っていないのに、鎌倉市は消費税を含む委託費を支払う契約になっています。このことに関連して、18日の会議では総務委員長が、企業連合を構成する武雄市と民間2社の出資比率と収益の分配比率について確認を求めました。その照会結果の報告を受けるために第2回の協議会が開かれたのですが、武雄市からの回答が未着であったため、再び延会となりました。第3回の開催日程は、武雄市から文書回答を受け取り、所管の政策創造担当部と総務部等との協議が整うのを待って決まります。
通販サイトの開設予定は10月31日で、出店予定の市内事業者の方たちが準備をされて待っていることを思うと心苦しいことです。しかし、サイトの管理を行う業務委託先の法的位置づけが曖昧なまま事業をスタートさせることは、禍根を残すものとなりかねません。来年3月にF&Bホールディングスとの業務委託契約が終了した後のサイトの運営方法についても「丸投げ」でよいのか、慎重な検討が求められます。
随契は、いやがうえにも透明性の確保を
経過を少したどると、5月16日に政策創造担当部から総務部長に事業委託費720万円の補正予算要求がされています。補正予算要求書には、F&Bホールディングスによる2月20日付の見積書の添付があります。支出負担行為伺書(9月5日決裁)添付の随意契約理由書には、地方自治法施行令167条の2第1項第2号該当(特殊な技能、技術等を必要とする業務や契約の目的物に代替性がない場合等で、特定の者と契約しなければ契約の目的を達成することができないとき)と記されていますが、最初からF&Bホールディングスありきの話であったことは言うまでもありません。
決算特別委員会では、「若年層向け選挙啓発事業」として昨年11~12月に開催された「未来鎌倉市」(自分が市長だったらという仮定で30年後の鎌倉市のビジョン・重点政策を発表するコンテスト)について質問がなされ、コンテストの内容についての答弁に委員が当惑する一幕がありました。その後、企画・運営を託されたNPO法人ドットジェイピーが、そもそもその前年に企画を持ち込んでいたことが明らかになりました。企画を持ち込んだ法人が、プロポーザルに参加した他の事業者を排して随意契約の相手先に選ばれたのは出来レースではないかと考え、目下、関連文書を情報公開請求中です。この例では、外部からのオファーが企画の発端となったことが明らかです。F&Bホールディングスのケースは、これほど明確ではないのかもしれませんが、「初めから随意契約の相手先ありきの新規事業」という点では、似かよっています。