変化する社会と議会の役割

2013年が始まりました。
昨年のお正月は「脱原発世界会議in横浜」(2012年1月15-16日 パシフィコ横浜)のイベント企画の準備に追われていました。同会議の中で、私は発送電分離の実現に向けてのミニ学習会を企画しました。この時共同開催を呼びかけた岐阜県の市民グループ「電気をカエル計画」が別枠でイベントを実施することになり、同グループが提唱する、照明や空調を節電仕様にカエルことで省エネを実践し電力消費のあり方を見直す活動が神奈川や東京に広がるきっかけとなったのは、望外の収穫でした。
その後の1年、脱原発を求める世論はデモの日常化・大規模化などを通して、より明確に目に見えるものとなっていきました。それが衆院選の結果に全く反映されず、2030年代原発ゼロ稼働という前政権の方針が早々に封印されてしまったのは痛恨の極みです。

こうした状況を受けて、社会学者の小熊英二さんは「変化する社会と選ばれた代表の距離がさらに開き、政治が遠いと感じる人が増える」と指摘し、「代議制とは別の回路」を作る必要性を説いています(朝日新聞)。別の回路とは、デモや直接対話、SNSによる世論喚起、住民投票制度の導入などを指すようです。

私はこの小熊さんの指摘に賛同しつつも、「変化する社会を政治に反映させる」可能性として、地域主権を強めることを挙げたいと思います。民意を反映させた施策を地域から積み重ねて地域社会を強めていくために、地方議会という代議制をしっかり機能させていきたい、年末の衆院選を経て、今この思いを強めています。