北鎌倉・藤源治で「分譲地」の造成工事が始まります

11月16日夜、北鎌倉の山ノ内公会堂で開催された「鎌倉 山ノ内分譲地計画(仮称)」の開発業者による工事説明会にオブザーバー参加しました。
2011年夏、山ノ内の台峯に隣接した藤源治の緑地で、周辺住民の中止要請にもかかわらず、開発業者による樹木の伐採が強行されました。同年9月中旬には開発計画が公示され、住民は開発阻止のために議会への陳情など様々な手だてを講じましたが、2012年7月に開発許可が降りました。

台峯から藤源治を眺める

後手に回った鎌倉市は、今年2月の市議会定例会に、開発許可が降りた土地の下方の斜面2855㎡を土地開発公社に取得させる議案を提出、議案は可決しました。

今回の説明会は、上部の土地を取得した事業者が今年12月1日に分譲地建設の工事をスタートさせるために住民を集めて開催したものです。当該地の隣接地の住民だけでなく、工事車両の運行の影響を受ける沿道の住民も参加されていました。

説明会では、一番高低差のあるところでは5.5mになる盛土、切土について、粉塵等飛散防止のための仮囲いについて、敷地外の雨水側溝などの敷設工事について、そして工事車両の運行や誘導員の配置についての説明があり、住民から多数の懸念が表明されました。道幅が狭く、車のすれ違いが難しい坂道を3tダンプが1日に30往復するとのことで、通学時の安全確保や住環境への配慮ができていません。元々が無理な開発であったと言わざるを得ません。何よりも、「分譲地計画」後の住宅建設の全体像が見えていないのが問題です。市が約6120万円を投じて土地を取得しても、緑地保全の課題の解決には程遠い藤源治の状況です。