避難行動要支援者の支援プランづくりを確実に! ~9月議会一般質問

 9月3日に始まった鎌倉市議会9月定例会は、昨日8日に4日間にわたる一般質問が終わり、今日から12日(金)まで常任委員会です。
 
私は一般質問を行なった16人の最後で、8日の夕方にようやく順番が回ってきました。数日後には、市議会ホームページのインターネット議会中継に録画(1時間30分)がアップされますので、ぜひご覧ください。

質問の概要は次のとおりです。
(1)会議の公開
 鎌倉市の審議会(総数75)の公開の原則、傍聴定員、傍聴者への配付資料、会議録における発言者名記載の有無等について質問しました。「鎌倉市審議会等に関する指針」が統一的な運用基準ですが、審議会の判断に委ねている部分も大きい現状。どうしても公開を制限する場合は理由を明示ことも含め、いっそうの公開に努めるよう求めました。

(2)予算編成過程情報
 
できあがった予算案を公表するだけでは不十分で、予算の編成過程の情報も出していくべきです。新年度予算に対して市民が意見を寄せることができるタイミングで、予算編成過程情報の公開をいっそう進めるよう求めました。

(3)エネルギー実施計画
 
昨年度策定のエネルギー基本計画に引き続き、今年度は実施計画が作られています。実施計画の段階では、具体的な施策の中身が問われます。地域に備わった再生可能自然エネルギーが乏しい鎌倉市にあって、有意なエネルギー源は廃棄物であること、持続的で発展的な取組みを進めるには、収益のあがる事業化を目指して市民、事業者、行政の協働体制(プラットフォーム)を形作っていくことが必要であると指摘しました。

(4)津波避難対策
 
鎌倉市は、南海トラフ地震の防災対策の特別措置法の津波避難対策特別強化地域に指定され、今年度緊急事業計画を作っていきます。この時機をとらえて、必要とされる地域の「地域ごとの津波避難計画」づくりを進めること、ハード面の対策について対象地域の住民の意向の反映に努めることを求めました。

(5)避難行動要支援者の避難行動支援
 
災害対策基本法の一部改正で、災害時の避難にあたって支援を必要とする人の名簿を平時から用意し、個々の要支援者に対する支援プランをつくるなど、地域における支援体制を構築することが市町村に義務付けられました。鎌倉市でもこれを受けた取組みを進めています。防災と福祉の担当者が連携して地域に出向き、地域の状況をよく把握して協力を呼びかけることが、支援体制づくりの第一歩だと指摘しました。

(6)土砂災害防止
 
鎌倉市内には土砂災害警戒区域(イエローゾーン)が414カ所あり、今後、特別警戒区域(レッドゾーン)の指定も行なわれる可能性があります。指定は県が行ないますが、市としては緊急性のある箇所の点検とともに、長期的には災害に強いまちづくりを目指すよう求めました。

(6)災害廃棄物
 計画中の新焼却炉においては、災害廃棄物の処理のための焼却施設の余裕、上乗せ比率を10%と見込んでいるとの答弁がありました。環境省の「災害廃棄物対策指針」には目安が示されていませんが、東日本大震災後の他の自治体の例を参考にしたとのことです。

(7)原子力艦の事故対策
 
鎌倉市は今年度、緊急事態対策計画の個別計画として「放射性物質災害対策編」を策定中です。対象とする事故に横須賀に寄港する原子力艦の事故を入れない方針について見直しを求めました。事故情報の収集が難しい、という特殊性への考慮が必要です。三浦半島の自治体、神奈川県と連携して避難時間推計のシミュレーションを行うことを提案しました。