観光客によるごみのポイ捨て

 梅雨時の曇り空とはいえ市内に人と車が溢れる日曜日、江ノ電由比ガ浜駅周辺にお住いの何人かの方からお話を伺う機会を持ちました。道路の混雑とともに住環境を損なうものとして皆さんがあげられたのが、観光客が捨てていく、食べ物の包装や飲料の空きボトルなどのごみの問題でした。
 写真は、海岸から由比ガ浜駅に続く道路にある、家庭系ごみ収集のステーションです。袋に入っているのは、収集されずに置かれていったものではなく、観光客が捨てたごみの散乱を見かねた住民の方が袋に集めたものです。4月からのごみ有料化で、資源物以外の「燃やすごみ」は指定ごみ袋に入れて出さなくてはなりませんが、これらは有料化の対象外の「清掃ごみ」として扱われているとのことです。しかし、住民の方たちの気苦労には変わりありません。ステーション回収ではなく戸別収集になったら、ポイ捨ては減ると思いますか、とも質問しましたが、あまり期待できない、とのお答えでした。

 鎌倉市は昨年、市内に数カ所あった観光ごみのごみ箱を撤去しました。ごみ箱があると却ってその周辺にごみが散乱するということで、試行して効果を確かめた上での撤去でした。由比ガ浜の海浜公園のごみ箱もなくなりました。それが問題の原因ではなく、道路沿いのステーション周辺へのポイ捨ては、ごみ箱撤去以前からずっとあり、住民の方たちを悩ませ続けているものです。このあたりは、往年の海辺の別荘地の面影が残るエリアなだけに、心無い行為は残念です。
 
観光客のモラルの問題ではありますが、鎌倉市も、ポイ捨て禁止を呼びかけるステッカーなどの地域への提供や、食べ物や飲料を売る店へ協力を求めるなどの対策を講じる必要があると感じました。