地方創生加速化交付金、鎌倉市申請の3事業はいずれも認められたが…
3月23日、総務常任委員会を開催し、2月定例会の会期中に終わらなかった日程(経営企画部所管事項)の報告を受けました。
経営企画部は、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を所管しています。
「地方版総合戦略に位置づけられた先駆的な取組みの円滑な実施を支援する」という名目の地方創生加速化交付金を当て込んだ新規事業については、2月29日の総務常任委員会で既に報告されており、この日は関連する報告は行われませんでした。
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交付対象事業が3月18日に決定。総額906億円!
その地方創生加速化交付金対象事業ですが、内閣府が3月18日に、決定した事業の公表を行っていました。https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/pdf/h27-kasokuka.pdf
第1次分、総額906 億円が交付申請を行った全国の自治体に交付されます(申請事業が全て不採択となったり、未申請の市区町村は、残る94億円の第2次分に申請できます)。
全国の交付対象事業の事業名(上記サイトの「別紙3」)を見ると、ネーミングはユニークでも発想・コンセプトは似たりよったりです。主たる理由は、対象事業の要件がかなり細かく決められていること(同p.1 参照)、申請までの期間が短かったことがあげられます。
鎌倉市申請の3事業
さて、鎌倉市が申請した3事業は…と「決定」を見ていくと、いずれも交付対象事業とされていました。
①事業名:空き家・空き店舗等の不動産を活用した企業活動の拠点整備(鎌倉ローカル・クリエイティブ・シティー・プロジェクト) 「働くまち鎌倉」の創造~カマコンバレーを目指して~
交付額 3千万円
②事業名:鎌倉市版観光DMOの設立準備 稼ぐ観光への転換
~観光振興組織からパブリックベンチャーへ~
交付額 1,270万円
③事業名:三浦半島魅力最大化プロジェクト推進事業(三浦半島DMO連携事業)
交付額 2億3,184万9千円(県、逗子市、三浦市、葉山町との広域連携事業、鎌倉市への交付額は1,642万円)
2月議会最終本会議で行った新年度予算賛成討論の中で、私はこれらの事業について次のように述べています。
「地方創生に関しては、繰越明許となっている、地方創生加速化交付金充当予定の、観光DMO設立準備事業ほか2事業について触れざるを得ません。
国が交付金事業の枠組みを示してから(=12月18日)2月議会までの短期間のうちに組み立てられたものです。
これらが観光振興、創業支援、広域連携による魅力発信などに資するものかどうか、今後丁寧に検証される必要があります。補助金で賄われればよいとするのでなく、鎌倉市にとって本当に必要な事業かどうかの見極めが大切です。」
率直に言えば、「鎌倉海岸で特殊な照明で波を浮かび上がらせるプロジェクション・マッピングの開催」(上記③の事業)にお金を使うなら、そのお金を保育士や介護職の報酬の上乗せや、市内の急傾斜の崖地の現況検分をする人を雇うのに使いたい。交付の要件には全く適合しませんが。