山崎・台峯緑地 開園 !

自然の状態を極力保った都市公園として ついに開園
5月28日、山崎・台峯緑地開園式が、先頃完成した北管理事務所(北大路魯山人旧居住地隣接/山崎小学校近く)前の広場で開催されました。

台峯 谷戸の池

北管理事務所と式典会場

広町・常盤山と並んで鎌倉市の三大緑地の1つであるる山崎・台峯緑地。
1971年に大規模な開発計画が浮上、貴重な自然を守ろうとする市民運動が湧きおこり、市民による息の長い保全活動に支えられ、市が土地の買取りと整備を進めてきました。
鎌倉中央公園の拡大区域の都市公園としての整備事業は2007年度から始まったもので、2020年4月に一部区域(約19ha)の供用が開始され、その後に行った工事の完成等をもって供用区域が26.5haに拡大し、本日の開園式を迎えました。
多くの市民の思いが結実した台峯の緑保全
式典には、長年にわたり台峯の保全活動を行ってきた幾つもの市民団体の代表が参列されていました。
市は整備にあたり、市民団体との意見交換の場で出された意見の反映に努め、台峯の自然環境を大きく変える施設の導入を避け、維持管理と安全な供用のために必要な施設は最小限にとどめる方針で臨みました。
来賓として挨拶をされた鎌倉市緑政審議会の岩田晴夫委員は、科学的なデータや知見に基づく生態系維持の視点での「緑の質の向上」に励む必要性を力説されていました。
また、式典後に一緒に緑地を散策した地元の方からは、ご自分たちの子ども時代の台峯の自然の豊かさ(谷戸に田んぼが広がり、湧き水の流れが地面を潤して、笹ではなく湿地の植物が繁茂し、植生が多様だった…)について伺いました。
一方、鎌倉市としては、園路・立ち入り可能区域の整備を来訪者の安全確保の視点で行う必要があります。
それぞれの立場での議論や検討を経て、今日の開園に至ったことを心に留め、貴重な緑を未来の世代に引き継ぐことを今後とも応援していきたいと思います。

北大路魯山人旧居住地

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神奈川ネットワーク運動・鎌倉は「緑を守る」を掲げ続けているローカル・パーティーです。
今日の記念式典で来賓の市民団体の方から、「みどりショップを通して台峯と出会ったのが活動の発端だった」と言っていただき、大変嬉しかったです。
1997~2004年にネットの市議だった前田陽子さんが、緑地保全の資金を提供するために「みどりショップ」を立ち上げた経緯とその後の15年間にわたる取組みについて語った記事が、NPO法人鎌倉シチズンネットのホームページに掲載されています。
https://www.kcn-net.org/my_kamakura/my_kama81/mykama_81.html