9月議会振り返り①~ 一般質問(ごみ処理、防災など)

9月4日から10月2日まで決算審査を挟んで4週間続いた鎌倉市議会9月定例会を振り返ります。委員を務めた決算等審査特別委員会がハードだったため(私だけ?!)、しばらくクールダウンしていて報告が遅れました。
先ずは9月5日(木)に行った一般質問です。

大きく変わるごみ収集
来年1月中旬に名越クリーンセンター(CC)の稼働を停止し、逗子市の焼却施設での処理が始まり、4月からは戸建て住宅を対象にした戸別収集の一部地区での先行実施が始まるなど(全市実施は2026年度から)、鎌倉市のごみの収集・処理は大きく変わります。また、名越に新たに中継施設を整備する間、今泉CCの中継施設としての使用を継続します。今泉CCに出入りする車両の台数を少しでも抑制するため、家庭からの持ち込みごみを原則なくすことも大きな変更点です(詳しくは、広報かまくら6、10月号参照)。

燃やすごみの減量は可能?
鎌倉の燃やすごみを引き受ける逗子市にとって過大な負担とならないようにするため、またクリーンステーション(CS)回収よりも高くつく戸別収集のコストカットのため、燃やすごみを減らさなくてはなりません。
一般質問では、戸別収集の実施で燃やすごみの減量が本当にできるのかどうかを質しました。

今後、燃やすごみの減量を進め、逗子CCでの全量処理が可能となるのは2029年の予定ですが、1万世帯で戸別収集を実施する2025年度、全市域で戸別収集を実施する2026年度については、次のような見込みです。

逗子CCで焼却 市外民間施設で処理 合計
2025年度 8,914t 10,057t 18,971t
2026年度 9,273t 9,616t 18,889t

「燃やすごみだけを先ず戸別収集に移行すると、CSに出す手間がかかる資源物の燃やすごみへの混入が増えるのではないか」という質問に対しては、「燃やすごみのみを戸別収集にした平塚市の社会実験では、燃やすごみは16%減量、混入資源物もプラチックで3% 紙で2.1%削減しており、戸別収集による分別の促進は期待できる。」という回答でした。

仮に戸別収集の実施によって燃やすごみの減量が一定程度できたとしても、逗子CCで全量処理が可能になるまで減らすには新たな資源化策の導入が必要です。
これについては、家庭から排出される燃やすごみの7%を占める紙おむつの資源化を国が促していることもあり、2023年度に民間施設で行った実証実験を踏まえて紙おむつの資源化の実現に向けた検討を進めるとのことでした。

 

防災力向上マンション認定制度
過去にも複数回取上げている防災力向上マンション認定制度について、仙台市と横浜市の認定制度の例をあげて、鎌倉市でも創設することを求めました。
両市ともに認定要件をハード(建物の防災性能)、ソフト(管理組合などの防災活動)、地域との連携の3つの面から設定しています。
日頃の備えが充実し、建物被害が少なくて済んだマンション居住者が自宅にとどまることができればそれに越したことはなく、かつマンション居住者が避難所で過ごす必要が減じれば、どうしても避難所で過ごさなくてはならない人にとっては避難所の混雑がその分だけ緩和されて助かることにもなります。

政令市のような大きな自治体でなくても、大規模マンションが多い地域でなくても、身の丈に合った制度を考えればよいと思います。

鎌倉市は今年5月に「鎌倉市マンション管理適正化推進計画」を策定しています。今後、計画に基づいて、マンション管理組合が作成する管理計画の認定を行うようになります。
管理組合等の適正な運営や長期修繕計画に基づく大規模修繕の確実な実施が担保された管理計画であることが主たる認定要件ですが、鎌倉市は「防災への取組」を独自の基準として入れています。
これを契機に、防災力向上マンション認定制度の導入についても前向きに検討してほしいと訴えました。

一般質問(68分)の中継録画はこちらです。https://www.kensakusystem.jp/kamakura-vod/video/R06/R060905-00-2.html