12月議会振り返り~組織変更議案の撤回と不適切な事務処理の責任を負う市長給与減額

12月27日の12月議会最終本会議では、市長提出の30議案、議会提出の11議案が可決しました。
また、先に常任委員会に付託された21の陳情のうち継続審査にならなかった7件についての採決があり、6件が採択され、1件が不採択となりました。

市の組織の変更議案は委員会審査前に撤回
市長提出議案は当初31ありましたが、議案第72号「鎌倉市事務分掌条例の一部を改正する条例の制定について」は、12月20日の総務常任委員会の開会前に市長が取下げを決め、最終本会議の冒頭、議案の撤回が承認されました。
条例改正案の主な内容は、
①文化財部を教育委員会から市長部局に移して「歴史文化観光部」を新設し、文化財行政を(権限は教育委員会に残し)市長部局に補助執行させる
②従来の経営企画部の業務を経営企画部と新設の行革推進部に振り分ける
③拠点整備部を廃止してまちづくり部に吸収する、などの行政組織の変更でした。

提案内容の説明がまだ不十分で議会の理解が得られないと判断した、というのが撤回の理由ですが、説明を尽くしても、「理解」は難しいです。
私も、特に①の変更は大きな問題であると考えていたことから、取下げられなければ反対するつもりでした。
但し、①~③以外で、経営企画部に公有施設管理課を新設し、公共施設再編と資産管理の両方を取り行うという変更点については、必要とされる方向性であり、2月議会での再提案を望むところです。

不適切な事務処理で市長らの給与を減額
市長・副市長・教育長の給与を減額する条例案は、総員賛成で可決しました。
最終本会議に先立つ12月22日に全員協議会が開かれ、市長から議会に対し、不適切な事務処理についての検証専門員による検証結果とその後の取組みが報告され、職員延べ47人の処分について公表されました。これを受け、市長は管理監督責任を負う者として、9月議会への提案に引き続き、自らの給与の減額を行いました。

検証結果は、最も肝心な部分では新しい事実が確認できなかった、というものであったため、給与減額議案に対する討論※を行いました。
※議案85号討論(青字をクリックしてください)議案85号討論