【鎌倉だからできる!市民が主役のまちづくり            ~市役所移転はもっと議論を!】


先月末、市長から市役所本庁舎の整備方針が正式に示されました。
現在地での建替えでなく、移転して新庁舎を建てるという内容です。
移転先は2017年度中に決定するとしていますが、実質的には深沢のJR跡地に絞り込まれています。

これまでの検討で、
●現在地は高さ制限、埋蔵文化財などの制約が多く建替えが困難であること、
●建替えは仮庁舎を必要とし、コスト的に高くつくことが確認されたとのことです。
また、国が官庁施設は災害応急対策活動の拠点となりうる場所に設置するように求めているのに対し、
●現在地は、津波浸水想定域内にあり、周辺道路の通行が断絶する恐れもあって、その役割を果たせない
という判断が移転決定の大きな理由にあがっています。

しかし、移転先を具体的に示して、それが深沢のJR跡地であるなら、深沢地域の整備事業の進捗との関係や、市民・職員の交通アクセスと交通費の負担増の問題、地盤の状態などについても明示して、現在地建替えとの比較検討結果を示すべきではなかったでしょうか。「移転ありき」で、移転先の具体的検討は不十分であると思います。

行政の窓口機能は、各種証明書類の発行に限定されるものではなく、市民からの色々な相談に職員が対面で応じられる場が必要です。
移転により、鎌倉地域からそうした行政の拠点がなくなってしまったら大問題です。

市の大きな政策決定では、枠を作って外堀から埋めていき、具体的な問題に向き合うのは決定後に「後回し」…というパターンがあまりに多いと感じています。
市民参加のプロセスも形ばかりで終わってしまいがちです。
新ごみ焼却施設の整備では、山崎の浄化センターの敷地に建設すると決め、その後立ち往生しています。市庁舎整備が、この二の舞になる恐れは否めません。

市役所整備については、市役所の組織だけで決めてしまうのではなく、もっと全市的な議論が必要です。今後とも様々な角度から点検し、提案をしていきます。