GIGAスクール構想を問う (1)
鎌倉市議会2月定例会2日目の2月13日の本会議で議案上程が行われ、常任委員会の審査に付さない現年度(2019年度)議案については、採決が行われました。
そのうちの一般会計補正予算12号には、国が進めるGIGAスクール構想を鎌倉市で展開するための予算が盛り込まれていました。
GIGAスクール構想は、全国の小中学生が1人1台学習用の端末(Windows OS端末やiPad OS端末)を使えるようにするために国が端末1台当たり4.5万円の補助金を交付するというもので、学校に高速大容量の通信ネットワークを整備することが必須要件になっています。
補正予算のGIGAスクール関連経費は上の表のとおりですが、タブレットの購入は、今回は小学校5,6年生と中学1年生分で、その後2学年分ずつ3年間購入し続けなくてはなりません。
果たしてそれだけの負担に見合う効果がある事業なのか…。はなはだ疑問です。
官邸主導の景気対策
さる12月13日に閣議決定された国の令和元年度補正予算案にGIGAスクールの経費が盛り込まれました。鎌倉市が初めてGIGAスクール構想を知ったのは、国の補正予算についての報道だったとのことです。しかし、GIGAスクール構想に至る方向性は既に昨年5月の官邸の教育再生実行会議で打ち出されていました。
これはまさに官邸主導の施策です。総額で4,000億円の巨大事業で、国の2019年度補正予算には2,318億円が計上されています。
パソコンの年間総出荷台数は約1,000万台で低迷気味であるのに対し、小中学生は約930万人。業界にとってはまたとない特需です。
GIGAとはGlobal and Innovation Gateway for Allの略なのだそうです。空疎なネーミングが、本質が景気対策であることを如実に示しているのではないでしょうか!