エネルギー・ワールド・カフェ

 8月7日夜、「みんなで考えよう、鎌倉市のエネルギー」と銘打った集会が鎌倉芸術館で開催されました。主催は鎌倉市ですが、「ワールド・カフェ」の形式で行われ、環境政策課の職員は前面に出ません。会を仕切ったファシリテーターは、(株)フューチャーセッションズ(FSS)のスタッフでした。
 ワールド・カフェというのは、カフェのようにリラックスした雰囲気の中で、メンバーの組み合わせを変えながら、4~5人単位の小グループで対話を重ね、その後全体で共有化する意見交換の手法で、FSSのような会社や組織が企画、コーディネートをすることが多いようです。今回は、エネルギーをつくる、エネルギーを減らす、エネルギーをシェアする、という3つのテーマについて、「2020年の鎌倉ではこうしたい、こうありたい」ということを、3時間にわたって語り合いました。4人ずつのテーブルが15,6は並んでいたので、60名超の参加者だったでしょうか。

 昨年7月に施行された「鎌倉市省エネルギーの推進及び再生可能エネルギー導入の促進に関する条例」に基づき、鎌倉市は今年度エネルギー基本計画を策定します。市は、ワールド・カフェで出た意見をエネルギー基本計画に反映させる、と言っています。
 ワールド・カフェは、もとより一定の結論を導き出すための話合いではなく、この夜も、多様な意見をグループごとに「チラシ」の形で紙に書いて発表して閉会となりました。私と同じテーブルを囲んだ足立区の社会企業家の方は、鎌倉らしさを大事にしたい、という表現を多くのグループが使っているのが印象的だと話していました。
 全体として、最先端の技術を駆使したスマートシティや、再生可能エネルギー創出のための施設づくりを目指す意見はほとんど見当たらず、持続可能型の社会を分かち合いによって創っていこう、という志向が共通項として見て取れたように思います。