鎌倉市も感震ブレーカー設置に補助金を

地震火災の出火原因は時代とともに推移して、ガス漏れを原因とする出火はマイコンメーターの普及で激減しました。一方、近年発生した大規模地震では、電気を起因とする火災が多くみられます。

強い地震を感知して自動的に電気を止める装置が「感震ブレーカー」です。感震ブレーカーには、感震機能付き分電盤のほか、安価なコンセントタイプや簡易タイプもあり、国は、2015年2月に「感震ブレーカー等の性能評価に関するガイドライン」を作り、自治体に普及に向けた取組みを求めています。
3月18日には内閣府が、住宅の新築・改築時に感震ブレーカーの設置を優先的に求める地域を公表しました。全国25市区町にある木造住宅密集市街地等が対象地域です。(内閣府 防災情報のページ http://www.bousai.go.jp/jishin/syuto/denkikasaitaisaku/missyuu/index.html

電気火災の大規模延焼の危険度が高いのは木造住宅密集市街地ですが、発生の危険度は木造住宅密集市街地以外も同じです。
横浜市は2013年度に補助金制度を始め、補助対象地域の世帯に設置費用の3分の2(上限5万円)の補助を行い、海老名市は2016年度予算に補助金の必要性を判断する調査費を計上しました。
鎌倉市は、全戸配布されている「防災読本」に、「通電火災を防ぐため、避難の前には電気ブレーカーを落とす」との指示を掲載しています。しかし、そうした行動が取れない事態も考えられ、現に市内の自治・町内会の中には、比較的安価なタイプの感震ブレーカーの全戸設置を検討しているところが既にあります。

3月16日に開催された総務常任委員会では、感震ブレーカー設置に対する補助金について鎌倉市も検討を行うよう求めました。性能と価格を考慮して、現実的な減災対策となる可能性は高いと考えます。

国の感電ブレーカー普及啓発チラシ(クリックして拡大)

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