鎌倉花火大会7月開催決定について市長の説明を求めることに
4月28日、鎌倉市議会総務常任委員会協議会開催。予定されていた日程は「市議選における選挙違反について」でしたが、冒頭で日程(議題)3件が追加となりました。
そのうちの1つが、観光協会への補助金カット後の展開(新実行委員会による花火大会の7月開催決定)についてです。
市長の独断(?)で中止決定が一転
鎌倉市観光協会は、市議会が2017年度予算案から協会への補助金約4600万円を削除する修正案を可決したことを受けて、現状では鎌倉花火大会の実行委員会の事務局を担うことはできないとして実行委からの退会を決め、4月10日、実行委は7月に予定していた花火大会の中止を決定しました。
ところが4月21日に事態は一転。松尾市長が、市が主催者になり、(仮称)「鎌倉を愛するものがつくる花火大会実行委員会」を立ち上げて、当初計画どおり7月に開催するという会見を行いました。開催費用4千万円のうちの1千万円はクラウドファンディングiikuni(運営企業カマコンバレー)で寄付を募るとのことです。
同サイトを見ると、既に目標額の22%、2,247,000円の寄付が集まっており、鎌倉花火大会の開催を楽しみにしている市内外の人の多さがわかります。
しかし、急遽開催決定へと転じた経緯は市長のトップダウンとしか言いようがなく、庁内では所管の市民活動部にすら市長の動きが共有化されないまま進められ、議員には記者会見前日の日付で記者発表資料が配信されたのみでした。
経緯が見えて来ず、市議選対策の声も
発端は、予算審議において議会側が求めた資料を協会が提出を拒んだことから、当初予算から協会への補助金を削除するという異例の事態に至ったものです。
市は、議会と協会の調整をはかって補正予算で補助金を復活させることを考えていたようです。
しかし、市長は「見切り発車」を決断しました。それが4月23日の市議選投票日の2日前であったことについて、市議選対策であるとの批判の声も上がっています。
今日総務常任委員会協議会が開催されたように、市議選後に観光厚生常任委員会に対して説明を行った上で記者会見を行うタイミングであったなら、まだわかります。
少しでも早くスタートさせなければ間に合わないというのが理由なのでしょうが、数日が待てないという裏には、意図的なものを感じざるを得ません。
補助金削除という異例の事態を機に、観光協会の組織あり方や市とのパートナーシップを問い直し、協会の側で検討を行っていた花火開催時期の秋への移行(海水浴シーズンを外すことで、混雑等による市民生活への負担を軽減)についても議論を深めるという展開もあり得たはずです。
行政の意思決定の過程の透明化を常に求めている立場からすれば、4月21日の市長会見に至る経緯はブラックボックスの中のもので、納得ができません。
本日の総務常任委員会協議会は、市長会見をセットした秘書広報課(経営企画部)が出席して行われましたが、経緯については市長答弁を求めるしかないということになり、5月12日午後に市長出席のもとで再度行うことになりました。