第2回 かまくらまちづくり市民対話セッション 

10月29日の第1回に続き、かまくらまちづくり市民対話セッションに参加しました。
https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/keiki/documents/h29pre_taiwa23_annnai.pdf

・第1回のサブタイトルは、「まちのブランディング について考える」
東急電鉄(株)・都市創造本部戦略事業部長  東浦亮典さんの講演
・今回のサブタイトルは、「鎌倉という場の魅力について考える」
鎌倉投信(株)・代表取締役社長 鎌田恭幸さんの講演

サブタイトルは微妙に違いますが、発想は同じ。
今回の講演も第1回と同様に内容的には興味深いところがありましたが、それによって参加者をどういう方向にインスパイアして、後段の市民対話(数名ずつ着席したテーブル毎の話合い)につなげようとしているのか、組立てに疑問を抱いた参加者が多かったと思います。

【講演】
・鎌倉には他所にはない「場」としての魅力がある
・パブリックマインドを持った民間の活動が、社会貢献となり、まちづくりの可能性を広げる
 
【市民対話で期待される(?)市民意見】
・鎌倉に賦存の「場」としての魅力を活かし、
 さらに公民連携で賑わい・魅力・働く場を創出すればもっとよくなる。
・鎌倉の未来像、こんな「まち」にしたいね。
 
【結論】
公的不動産の利活用の検討で出てきた
「鎌倉・大船・深沢3つの拠点と、これらを結ぶゾーンを骨格とし、官民での公的不動産の利活用を推進していく
 (≒本庁舎は深沢に移転し、鎌倉の市役所現在地では市民交流、賑わい・憩いの創出)」
という方針は理解できる

組立の意図として考えられるのは、上記のような流れですが、受入れ難いと思われた参加者が少なからずいらっしゃいました。
講演終了後に「(中間取りまとめが示されている時期に)こんな話をしているのはおかしい」と強く抗議して退席された方は、
昨年度の市役所本庁舎整備方針市民対話に熱心に参加されていた方だったそうです。

また、対話に入る前に、
「まずは共有し、知っていただく場だと担当者は言うが、『市の考え』を理解して共有しろと言うのか」
「公的不動産の活用についての全貌(具体像)の情報がわからないのに、活用方針を3月に確定するというスケジュールを示されても、わかりましたとは言えない」
といった意見が相次ぎました。

対話に先だって、参加者には
「検討対象となっている市役所現在地、深沢地域整備事業用地などの5つの公的不動産についての意見は、終了後に回収するアンケート用紙に書くか、12月下旬から行うパブリックコメントで述べるか、市に出前講座を要請してその折に述べてください」と伝えられました。
「本日の市民対話では(話してはダメとは言わないが)取り上げないものとします」ということ。

市民対話で出た意見は公的不動産利活用推進委員会に提示すると聞いていました。
しかし、市民対話で吸い上げようとしているのは、5つの公的不動産の利活用についての意見ではなく、まちづくりへの「市民の想い」に過ぎないのだということです。途中退席した方の苛立ちがよくわかりました。

かろうじて、同じテーブルを囲んだ方たちから御意見を伺えたのはよかったです。