家庭系プラスチックごみは          2022年度以降一括回収?!

家庭から出るプラスチックごみは、容器包装については、全国の8割弱の自治体で容器包装リサイクル法にもとづく回収・資源化が行われている一方で、製品プラスチックについては、鎌倉市のように自治体独自で回収・資源化している自治体はとても少なく、可燃ごみとして焼却したり、不燃ごみとして埋め立てているところがほとんどです。
このほど、その状況を大きく変える方針が打ち出されました。

鎌倉市の製品プラ回収は、他の素材がついていてもプラ部分が半分以上なら出せることになっています。

プラスチック製容器包装


新区分「プラスチック資源」
昨年5月末、政府は「プラスチック資源循環戦略」を策定し2030年までにワンウェイプラスチックを累積25%排出抑制2030年までに容器包装の6割をリユース・リサイクル 2035年までに使用済プラスチックを100%リユース・リサイクル等により有効利用 ー などの目標を掲げました。

今年7月からのレジ袋の有料化も、この流れに沿ったものですが、7月21日に開催された環境省・経産省の有識者会議では、何と家庭から出るプラスチック製容器包装以外のプラごみを、新たな分別区分「プラスチック資源」と位置づけ、両者をプラごみとしてまとめて回収することを市区町村に要請する方針が明らかになりました。
「プラスチック資源」として新たに分別回収する品目は、バケツや洗面器といったリサイクルしやすい単一素材のものを想定し、一括収集を実施するかどうかは市区町村が判断、2022年度以降の開始を目指すとのことです。

自治体の負担増
現行の容器包装リサイクル制度では、消費者が分別排出、市町村が分別収集、事業者が再商品化(リサイクル)するという役割分担が定められており、自治体はプラスチック製容器包装を回収し、異物を取り除いてベールと呼ばれる塊に圧縮するところまでの費用を負担しています。
これに製品プラスチックが加われば、単一素材限定であったとしても、自治体の財政負担は否応なしに増えします。政府は来年3月までに実施時期や自治体の負担軽減策を検討するとのことですが、新たに一括回収に踏み切る自治体だけでなく、鎌倉市のように自治体独自で製品プラスチックの回収・資源化を行っているところへの財政支援も検討してほしいところです。

簡単ではない制度設計
当然、容器包装リサイクル制度で再商品化の義務を負ってきた特定事業者の負担割合についても再検討することになるでしょう。

また、昨年、神奈川ネットの仲間とプラスチックごみの調査・研究プロジェクトを立ち上げてリサイクルの現場を視察した折には、異物混入等で資源化されずにはじかれる廃プラスチックの多さ、最終的にサーマルリサイクル(熱回収)に回る廃プラスチックの多さに改めて驚きました。
「プラごみのリサイクル率の向上」という目標には異を唱えるものではありませんが、分別・資源化施設の処理能力を踏まえたしっかりした制度設計が必要です。