状態の悪化が心配される北鎌倉隧道

鎌倉市は、2016年7月に市文化財専門員会が出した答申を受け、北鎌倉隧道の開削方針を見直し、隧道を含む尾根を保存して安全対策を行うことを決めました。
しかし、2015年4月に隧道が通行禁止になってから5年3か月が経った現在の状況は写真(7月22日撮影)のとおりです。2枚目の写真は、2018年3月下旬に隧道上部に生い茂った竹などが伐られた後に撮影したものです。現在、再び竹や樹木が生い茂って隧道の上部が重くなり、危険度が増していることは一目瞭然です。

2020.7.22撮影

2018.4.10撮影

2020年度の当初予算には、隧道の安全対策工事の詳細設計の業務委託費が計上されています。
しかし、安全対策工法3案のうちの1案を市が決定しても、地権者であるお寺の了解が得られない限り業務委託することはできず、膠着状態は続きます。

 

隧道通行禁止により交通量の多い県道が通学路になっている状態の解消が急がれるのと同時に、放置により隧道の環境が悪化していることも大きな懸念材料です。
長梅雨はもう少しで空けるかもしれませんが、豪雨・台風の季節を控え、市内に数多くある斜面地等の土砂崩れ、崩落事故が心配され、隧道上部も例外ではありません。

市長には、安全の確保という原点に立ち返って一刻も早く地権者の御協力を得るよう、最大級の努力を求めます。