新型コロナウイルスワクチン接種の補正予算が成立(お金&接種方法 編)

1月22日の鎌倉市議会1月臨時会で、新型コロナウイルスワクチン(以下、ワクチン)接種事業10億5600万円の補正予算案が審議、採決され、賛成多数(反対は無所属の3議員)で成立しました。

12月に成立した改正予防接種法
ワクチンの接種無料化を柱とする改正予防接種法が、12月2日の参院本会議で全会一致により可決・成立し、接種の費用は国が全額負担し、実施主体は市町村となりました。
政府は、2021年前半までに全国民分のワクチンを確保する方針を明らかにしており、米英3社から計1億4500万人分以上を購入することで契約・合意に達しています。接種によって健康被害が生じた場合の損害賠償を肩代わりする契約は、国が製薬会社側と結びます。
鎌倉市の今回の補正予算は、これを受けたものです。

国と市町村の役割分担と経費負担
ワクチンの確保・流通は国、予防接種の実施は市町村が実施主体とされています。
市町村は、具体的には次のことがらを担います。
・医療機関との委託契約、 接種費用の支払
・ 住民への接種勧奨、個別通知(予診票、クーポン券)
・ 接種手続等に関する一般相談対応
・健康被害救済の申請受付、給付
・集団的な接種を行う場合の会場確保等

補正予算の総額は約10億5600万円で、国からの補助金が約10億850万円です。
補助金は、ワクチン接種費用に約8億1600万円、コールセンター設置費、接種クーポン券印刷・封入、システム改修などの事務費に約2億円が当てられます。

接種事業は国の10/10負担ということでしたが、市として必要経費を積算したところ、国から内示された範囲に収まらない経費があり、市の一般財源から約5000万を支出します。
市民健康課によれば、接種の早期実施開始、接種履歴の管理、密にならない接種場所の確保など要する経費とのことです。

接種予定場所は、
・福祉センター
・鎌倉武道館
・三菱電機体育館
・鎌倉体育館
・大船体育館
とされており、接種事業に使用期間中の各施設の収入減に対する損失補償は、補正予算および新年度予算に計上されます。

接種はいつから?
鎌倉市は、
・医療従事者向け先行接種 2月末
・医療従事者向け優先接種 3月中旬
・高齢者向け優先接種 3月下旬(~6月)
・一般 (高齢者、基礎疾患を有する人以外) の市民 6月頃~9月頃
というスケジュールを考えています。
1人2回接種で、自己負担はありません。

市は、対象者に順次「接種券(クーポン券)」を郵送し、接種を「勧奨」します。
・優先接種の高齢の方に対しては、接種券と一緒に送る予診票に、接種会場と接種日程を記載する予定です。
・一般の人の接種が始まる頃には予約システムの稼働が可能となるので、システムを利用(LINE、web予約、コールセンターへの電話など)して接種の予約を行ってもらうとのことです。
コロナ予防接種費用グラフのサムネイル