鎌倉市は本当にスーパーシティを目指すのか?!

伝統と新しさは対立しない~隈研吾氏の建築は確かにそうだが…
1月25日、北鎌倉の建長寺で、「伝統を守るため、革新に挑む」をテーマにした市政80周年記念シンポジウムが開催されました。

基調講演は、鎌倉市都市政策専門員に就任された建築家の隈研吾氏。講演で紹介された伝統・自然と革新(技術)が調和した数々の建築の写真には目を瞠りました。

隈研吾氏「今は『小さい、低い、地面に近い』が新しいと感じられる時代。古い鎌倉こそが新しい」

第2部のパネルディスカッションでは、国のスーパーシティ構想に鎌倉市が名乗りをあげることを前提にした発言が目立ちました。企業と行政が連携し、AIやビッグデータなどの先端技術を活かしたスーパーシティ。その実現に向けた規制緩和の手続きなどを定めた法案は、今国会に提出されようとしています。

 

深沢をスーパーシティにしたいということ?
スーパーシティには、工場跡地などで新たな都市開発を行う新規開発型と、既にあるまちで住民合意を形成して進める既存都市型とがあり、鎌倉市の場合、前者であれば候補地は深沢地域整備事業用地です。しかし、どちらにせよ、スマートシティを鎌倉市民が望んでいるのかどうかを市は今一度考えるべきです。

配布資料を読むと、パネリストの村上敬亮・内閣府審議官自ら、「スマートシティを山登りに例えると、どんな登山靴を履いて登るかのツールの話(自動運転や遠隔診療など)より先に、山頂の見える化(=どんな都市課題を解決するのか)があるべき」と語っています。

新年度予算の提案の度に「登山靴頼み」の話ばかりが披露される鎌倉市。スマートシティも「IT 箱モノ」への国の補助金獲得策に終始することにならないか。
また、多分野間のデータ連携を土台とするスーパーシティが、管理社会・監視社会につながるおそれも不問にできません。

パネルディスカッションの司会は加治慶応光・深沢地域整備事業推進参与(左)