村岡新駅の設置で覚書締結 鎌倉市の費用負担は27.5%

2月8日、神奈川県・藤沢市・鎌倉市とJR東日本は、藤沢市村岡地区にJR東海道本線の新駅を設置することに合意し、覚書を締結しました。
3県市は同時に記者発表を行っています。
【県のホームページ】

松尾市長は、明日9日10時開催の全員協議会で議会に報告・説明を行います。

2月8日記者発表/2月9日全員協議会 資料(抜粋)

覚書で示された新駅設置費用の負担割合は次のとおりです。
神奈川県の負担割合 30.0%
藤沢市の負担割合 27.5%
鎌倉市の負担割合 27.5%

JR東日本の負担割合 15.0%

覚書締結に至る経緯
2018年12月27日:県知事と2市長が県庁で会見
「大船-藤沢間に新駅を設置し、鎌倉市深沢地区と藤沢市村岡地区の土地区画整理事業を一体的に行うことで正式に合意した」と公表。

その際、160億円と試算される新駅の整備は、「3県市でJR東日本に設置を要望すると共に整備費の一部負担を求め、JRが応じた場合の額を差引いたうちの、3割を県が負担し、残り7割を2市で折半する」とされた。

2019年1月:3県市がJR東日本に要望

JR東日本に対し新駅の設置および整備費の一部負担を要望。戦略的新駅という位置づけによるJRの費用負担の方向性が示される。

2019年8月22日:JR東日本と協定を結び新駅の概略設計を依頼
JR東日本と「東海道本線大船駅・藤沢駅間村岡新駅(仮称)及び自由通路設置に伴う概略設計等の実施に関する協定書」を取り交わし、新駅の概略設計を依頼
(cf.鎌倉市2020年度当初予算の新駅概略設計負担金は9800万円)

2020年6月議会建設常任委員会

担当課長が、「現在、JRの方で新駅の概略設計を実施しており、予定としては今年度12月もしくは1月頃に事業費が算定される」「概略設計の成果を踏まえ、令和2年度中に新駅設置の見極めを行う予定」と答弁。

2021年1月 新春市長インタビュー(『タウンニュース』)
新駅について松尾市長が「160億を超えた場合には難しいと言わざるを得ません。これをいかに下げられるか、に向かっていくものですので、仮に160億を超えるとなると新駅はあきらめざるを得ないと思っています。」と言及。

概略設計(新駅整備費用の算定)が先ではなかったのか
本日公表の覚書における新たな情報は、JRの負担割合が15%と示されたことです。それ以外はほぼ2018年12月の3県市の合意内容であり、これにJRも合意して覚書として取り交わしたということなので、内容的には想定外はありませんでした。

想定外だったのは、当然「概略設計の公表(新駅整備費用の算定)があり、しかる後に新駅設置の見極めが示される」あるいは「概略設計と新駅設置の見極めが同時に公表される」ものと考えていたのが、3県市とJRによる駅設置の合意が概略設計の公表に先んじたことです。

一体どうなっているのか?明日の全員協議会でどのような説明がされるのか。