鎌倉市議会2月定例会(2/9~3/18)報告☆番外編

ひとつ前の記事の新年度予算案に対する「討論」は議場で述べたもので、この記事は、議会の場で述べた事柄ではない「番外編」です。

鎌倉市は2022年10月を目途に本庁舎等整備基本計画および現庁舎跡地利用基本構想の策定を予定しています。本庁舎の移転先とされている深沢の土地区画整理事業については、国の事業認可が2022年度内に降りることが見込まれています。
市役所の位置は、地方自治法の規定に従い「鎌倉市役所の位置を定める条例」で定めることになっており、移転に伴う条例改正が必要です。
条例改正には時期の定めはありませんが、議会の議決(出席議員の3分の2以上の者の同意による特別議決)が必要であるとされています。

新年度予算における本庁舎等整備事業の経費は、本庁舎等整備基金新規積立金に6億円がドンと付いた(積立金なので使ってしまうわけではない)ほかは、基本計画・基本構想の策定に関する事務的な経費等として2千万円が計上されたにとどまります。
しかし、上述の「本庁舎等整備に係る今後の動き」が、新年度予算案にも議会での審査にも影響を及ぼしたことは否定できないと思います。

市長に対して求めること
松尾市長に対しては、公正な市政運営を求めます。
本庁舎の移転について議会の賛同を取り付けるために会派・議員から提案された事業の優先度をあげて予算をつけるようなことは これまではなかった、という前提で申上げていますがしないでください。

また、デジタル技術を用いた合意形成プラットフォーム作りなども結構ですが、事業遂行において行政情報を公開し説明責任を果たすことについては、これまで以上の丁寧さが求められます。逆の方向から述べれば「説明責任が果たせるような市政運営をしてほしい」ということでもあります。
強引で非民主的な進め方は大きな禍根を残します。

議会の動きに関して
議会においては、市長の提案が易々とは通らない状況があることを示そうとする動きが強まることが予想されます。
「時期未定の市役所位置条例議案の議会への上程を視野に市長を牽制する」ということは、移転反対の立場からはあって当然だと思いますし、何ら否定するものではありません。

ただ、神奈川ネットとしては、個々の施策・事業に対する判断は当該の施策・事業のことだけを考えて下したいと考えます。

二元代表制の一翼を担う地方議会においては、与党・野党の区別は本来なく、これまでも市長提案には是々非々で対応してきました。判断を猶予してキャスティングボードを握り、どちらかにつくことで見返りを求めるようなこととも全く無縁でやってきました。
直面する市政の課題がどんなに大きくても、これまで同様ぶれずに向き合っていきます。

足もとの春