鎌倉市議会2月定例会(中間振返り③) 本庁舎整備のスケジュール変更

2019年3月12日 23時02分 | カテゴリー: 活動報告

2月28日の総務常任委員会で、本庁舎整備事業のスケジュール変更について報告されました。

公的不動産活用課_報告事項 本庁舎整備事業について_資料 2019.2.28のサムネイル

本庁舎整備スケジュール(上段が変更後・下段が変更前)

 

深沢地域整備事業用地の都市計画決定は2年遅れに
昨年3月、鎌倉市は本庁舎を深沢に移転して整備する方針を決定しました。
移転先とされたのは、深沢地域整備事業用地31.1haの中の湘南モノレール寄りの行政施設用地2.6haです。
この時点では、深沢地区の土地区画整理事業を、鎌倉市単独で行うのか、藤沢市村岡地区と一体的に行うのかは未定であるとされました。

その後、6月市議会の建設常任委員会で、「新駅を設置して村岡地区と一体的に土地区画整理事業を行った方が、深沢地区単独で行う場合より、国の補助金の交付率が高くなり、新駅設置の経済波及効果が期待できて、市の負担額が小さくなる」という調査結果が報告されました。

12月27日、神奈川県・鎌倉市・藤沢市は「東海道線の大船駅と藤沢駅の間に新駅を設置し、柏尾川を挟んだ深沢地区と村岡地区の土地区画整理事業を一体的に行う、事業費は両市で応分負担する」という3県市の合意内容を発表しました。

2019.12.28 市議会全員協議会 配付資料

同時に、160億円と試算される村岡新駅の整備については、3県市でJR東日本に設置を要望すると共にJRに整備費の一部負担を求め、JRが応じた場合の額を差引いたのちの、3割を県が負担し、残り7割を鎌倉市と藤沢市で折半する、という合意内容も示されました。

また、これまで市は、深沢地域の土地区画整理事業の都市計画決定について「2019年度には都市計画決定手続に入る」と説明してきましたが、「2021年度中に両市一体施行の区画整理事業の都市計画決定を行う」と2年先延ばしすることになりました。

 

本庁舎整備のスケジュールは3年先延ばし。2028年度開庁?!
土地区画整理の都市計画決定を2021年度に延期したことにともない、市は改めて本庁舎等整備事業と区画整理事業の双方の事業を精査しました。

その結果、次のような内容と上記のスケジュール表が総務常任委員会で報告されました。
これまで深沢地域の土地区画整理事業の中で本庁舎を先行して整備することを検討してきたが、本庁舎整備事業地の造成を先行することにより全体の事業費が増加することや区画整理の事業計画に支障が出る恐れがあることから、本庁舎等整備事業を先行して進めることは難しい状況であることが判明した。

本庁舎整備と区画整理事業を一体的に行う。本庁舎の開庁は当初予定の2025年度から3年先延ばしして2028年となる。

 

委員会では、先行整備が難しいと判断した理由や、示されたスケジュールについて質疑が行われました。

Q 本庁舎整備を先行させず、区画整理事業と歩調を揃えることにしたのはなぜか?
A 区画整理事業と一体的に行う場合と比べ、本庁舎単独で先行すると全体のコストが増加すること、権利者の理解を得ることが困難であることなどを考慮した。

Q 都市計画決定は2年先延ばしであるところ、本庁舎整備の全体スケジュールが3年先延ばしになったのはなぜか ?
A スケジュールについては、都市計画決定や事業認可の状況、PFIやPPPの取組みを厳しく進行管理をしていくため。

Q 深沢地域の区画整理・基盤整備と一体のものとして取組むということは、深沢地域整備事業が進まない場合は本庁舎整備に影響が出るスキームになったということではないか。
A  そうである。

Q 本庁舎整備のスケジュールにゆとりができたのだから、現在地(御成町)の整備の検討と一体的に市民に示せるようなスキームに変えてはどうか。
A 現在地の整備構想は、債務負担行為で2年間で組み立てていく。まず新しい本庁舎の方の骨格なりを示していこうと考えるが、両者の関係性が組み込まれたものにしていく。

Q 先頃、東京地裁が羽村市の区画整理事業について「市が予定する支出は非現実的で計画は違法だ」として、事業計画の取消しを命じる判決を下したが、他所事ではない。
A 裁判所は事業の成立性を重要な鍵と考えた。深沢地域の区画整理事業が現状のスキームで確実に成立していくように十分に留意していく。

Q  厳しく進行管理して進めるとはどういうことか。
A 都市計画決定、事業認可、仮換地と行っていくなかで、仮換地があってはじめて土地の形がしっかりする。その辺も加味した中で3年と捉えることとした。
PPP・PFIの導入にかかる部分は、当初予定ではなかった、というわけではなく、基本設計~実施設計の期間に組み込んでいたが、民間事業者の選考などを考えるとタイトなスケジュールになっていた。

Q 本庁舎整備先行と区画整理・基盤整備と一体化とではコスト面でどのような違いが出てくるのか。
A 一つはスケールメリット。また、重複部分、二重投資などで経費が増加することが考えられる。国から補助金についても、本庁舎の方だけ先行させた場合、そこだけだと国の補助金が出ないおそれがある。

本庁舎等整備と区画整理事業の擦り合わせたのか?!
私たちがこれまでずっと指摘してきたのは、
本庁舎の深沢移転の是非を判断するには、
現在地の整備構想を示すこと とともに、
移転先における整備の実現可能性(本庁舎整備および深沢地域整備事業全体の双方における実現可能性)の検証
が不可欠である、ということです。

②の視点からは、本庁舎整備だけ前のめりで先行させず、深沢地域整備事業と一体的に捉えるのはむしろ当然のことです。
しかし、一体的に行った方がコスト面で有利、というのは、自明の事柄であり、ここにきて説明されたことには釈然としません。
また、権利者の理解を得ての仮換地も、楽観はできないということだと受けとめました。